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麻辣湯ブームから考える

「人気店が増える市場」で、小さな店が見るべきもの

「麻辣湯(マーラータン)」の出店競争が激しくなっています。

ITmedia ビジネスオンラインの記事によると、2026年には七宝麻辣湯、楊國福麻辣湯、福恩麻辣湯、ラホンバンマーラータン、張亮麻辣湯など、複数のチェーンが店舗を拡大。さらにトリドールHDやクリエイト・レストランツHDなど、外食大手も参入しています。

一方で、吉祥寺だけでも少なくとも7店舗の麻辣湯専門店が存在するという状況です。

ここで飲食店経営者が見るべきなのは、「麻辣湯が流行っている」というニュースだけではありません。

なぜ、同じような店がこれだけ増えているのか?

麻辣湯には、現在の消費者に合った仕組みがあります。

具材を自分で選べる。

辛さを選べる。

麺を選べる。

タレや調味料で味を変えられる。

つまり、店が一方的に「これを食べてください」と提供するのではなく、お客さん自身が商品を完成させる業態です。

これは、飲食店の商品設計を考えるうえで非常に面白いポイントです。

しかも、選択肢が多いことで「次は違う組み合わせを試してみよう」という再来店の理由も作れます。

もう一つ重要なのが「差別化の方法」です。

七宝麻辣湯は薬膳スープや豊富な具材、楊國福麻辣湯は70種類以上の具材、張亮麻辣湯はショッピングセンターなど異なる立地、ラホンバンは韓国食材、福恩麻辣湯は鶏白湯。

さらに重慶発祥の毎味毎客は、本場のスープや90種類以上の具材を武器にしています。

同じ「麻辣湯」でも、何を強みにして、誰に選ばれるかは少しずつ違います。

ここは小さな飲食店にも参考になります。

「うちは何でもあります」ではなく、

誰に、何を理由に選ばれる店なのか。

これを決めるだけでも、店づくりは変わってきます。

そして、もう一つ見逃せないのが「ブームの時間」です。

七宝麻辣湯は2007年に1号店を出店しています。

つまり、現在のブームは突然生まれたものではありません。

長い時間をかけて商品を改良し、FC展開などによって店舗数を増やし、消費者側の環境変化とも重なって、ようやく大きな市場になった。

これは小さな店にとって重要な示唆です。

「今、流行っているもの」を探すだけではなく、「以前から存在していたのに、まだ大きくなっていないもの」を探す。

市場を見るときには、この視点も持っておきたいところです。

もちろん、出店ラッシュが続けば競争は激しくなります。

記事でも、かつてのタピオカ専門店のように、最終的には市場が淘汰される可能性が指摘されています。

だからこそ、飲食店経営では「流行っている市場に入るか」だけではなく、

その市場が大きくなった後、自分の店には何が残るのか。

ここまで考えて出店や商品開発をすることが重要なのではないでしょうか。

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